焚き火ができない夜|強風にいじめられた日

エッセイ

── のぶるさんの焚き火の前だから話せる小話 ──

どうも、イケオジ風観光案内人のぶるさんでございます。

今日は、ひさびさの海キャンプ。
のぶるさんが海でキャンプをするのは、実はちょっと珍しい。

最近は引率キャンプが続いていて、
「自分のペースで、誰にも気を使わずに火を眺めたい」
そんな欲求が、静かに限界を迎えておりました。

今回は久々のソロ。
気分はウキウキ、というか有頂天。
島と海が、のぶるさんを呼んでいる気がしたんです。

……たぶん、気のせいですが。


天気は良い。でも、様子がおかしい

前日まで雪予報だった天気は、なぜか快晴。
これはもう、日頃の行いの賜物でしょう。

空は青く、雲が流れていく。
いや、流れていくというより、吹き飛ばされていく。

そう、雲がいつもの三倍のスピードで移動している。

シャア・アズナブルもびっくりの速さ。
この時点で、薄々気づいてはいました。

――あ、これ、風ヤバいやつだ。


爆風との設営バトル

案の定、テント設営は修行。

押さえた先からペグが抜ける。
張ったと思ったら、別方向があおられる。
立てば倒れ、倒れればまた立てる。

いつもなら
「通常の三倍のスピードで張ってみせよう!」
なんてシャア降臨パターンですが、今回は無理。

完全に、風が主人公

それでも不思議なもので、
こんな時ほど、頭の中には余計なものが浮かぶ。

「ファイト!イッパツ!!」

……今ほしいのは、
精神論じゃなくて、鷲のマークのドリンクです。

なんとかガイロープで補強し、設営完了。
結果、いつもの三倍の時間がかかりました。
(このへんは違う意味でシャア降臨)


焚き火、まさかの中止

キャンプ場の南国の木がバサバサしとる

通常なら、ここで焚き火。

設営後の一服、
火をつける瞬間の高揚感、
今日もこれを楽しみに来たわけですが――

「……これ、無理じゃね?」

焚き火大好きのぶるさんでも、
この爆風の中で火を扱うのはさすがに危険。

ここは大人の判断で、焚き火はなし。

頭では分かっています。
正解です。完全に正しい。

ただし、心の中ではこう叫んでいました。

「……いやじゃあぁぁあ、
ぜったい焚き火するぅぅぅ」

中身は、完全におこちゃま。


焚き火がなくても、残ったもの

テント設営に追われててこんないい景色を見のがすところだった

ふと視線を上げると、
そこには夕暮れの海。

爆風と設営に必死で、
さっきまでまったく気づいていませんでした。

夕日が沈みきる前の、
あの少しだけ寂しくて、静かな色。

焚き火はできなかった。
シャアも降臨しなかった。
むしろ風に完敗だった。

でも、その代わりに、
海辺の景色をちゃんと味わえた。


いつもと違う夜の、いつもと違う正解

次回はキャンプ場でじっくり焚き火を楽しみたい

今回は焚き火ができなかった。
それは間違いない事実。

でも、
いつもと違うことが起きたから、
いつもと違う楽しみが見つかった。

キャンプって、
だいたい思い通りにならない。

それでも、
あとから振り返ると、
「悪くなかったな」と思える夜が残る。

結果的に、
ちょっと得した気分になっている
のぶるさんなのでした。

では、次回こそ焚き火の前で。

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