どうも、イケオジ風観光案内人のぶるさんでございます。
前回は、これから始まる酒探訪につながるエピソード0として、向島で「向島ワインに合うつまみ」を探しに行った話を書きました。
向島にはワインがあるらしい。
じゃあ、そのワインに合わせるなら、つまみも向島産がええよね。
そんな軽い気持ちから始まった探訪です。

向島で作られたチョコレートに出会い、「これは絶対ワインに合うじゃろ」と確信し、ひとまずチョコは確保。あとは向島ワインを買って帰るだけ――そう、本気で思っていました。
向島ワインを求めて三千里
チョコはバッグの中。溶けないように少しだけ気を遣いながら、「まぁ、ワインは最後に買えばええじゃろ」と、いつもの行き当たりばったりな探訪スタイルで向島を回り始めます。
まず向かったのは、ええじゃん尾道 向島店。
地元のものが揃っているし、ここなら間違いないじゃろ、と思ってスタッフさんに聞いてみました。
「向島ワインって、置いてありますか?」
返ってきたのは、少し申し訳なさそうな「すみません、置いてないんです」という一言。
……まぁ、今日はたまたまかもしれん。そう自分に言い聞かせて、次へ向かいます。
次に足を運んだのは、向島洋らんセンター。
ここまで来ると、「向島にワインがあるなら、ブドウ畑とか、何かしら情報があってもええじゃろ」という、ほぼ願望です。
向島にワイン? ブドウ畑?
……あったっけ?
スタッフさんも少し考えてくれて、わざわざ電話であちこち調べてくれました。正直、こちらが申し訳なくなるくらいに。それでも――答えは、やっぱり何も出てきませんでした。
(しかも電話で調べてもくれたんですよね、スタッフさん、ほんと申し訳ない)
最後の望みをかけて、地元の酒店にも足を運びましたが……閉まってるし。
シャッターの前で立ち尽くしながら、ここでようやく、はっきりとした違和感が確信に変わります。
向島ワインって、どこにもない?
直売所にない。観光施設にもない。洋らんセンターでも話題にすらならない。酒屋は閉まっている。
島を歩いても、ワインの“気配”がまったくしない。
この感覚、どこかで経験したことがあると思ったら、エピソード0でチョコ屋さんに「向島ワイン……?」と首をかしげられた、あの瞬間でした。
ここで、ようやく答えにたどり着きます。
向島ワイン、最初から存在してなかったんじゃないか?
ネットの情報、こえぇ
改めて思い返してみると、確かにネットには「向島ワイン」という文字がありました。でもそれは、誰かがどこかで書いた一文でしかなく、島を歩いて確かめても、それを裏付けるものは何ひとつ出てこない。
向島にはある。
そう思い込んでいたものが、実はどこにもなかった。
この時の正直な感想は、ひとつです。
ネットの情報、こえぇ。
あまりにもショックで、船に乗った

向島ワインは、結局見つかりませんでした。
さすがにこの日はこれ以上島を歩く気にもなれず、あまりにもショックで、そのまま船に乗って本土へ渡ることにしました。
船の上から眺めた、尾道の海。
この時の海は、不思議なくらい優しかった。
さっきまでのガッカリした気持ちを、「まぁ、そんな日もあるよ」と静かに受け止めてくれるような海でした。
それでも、無駄じゃなかったと思える理由

向島ワインは、ありませんでした。
でも、ワインに合わせるつもりで買った向島のチョコレートは、ちゃんと手元にあります。
そのチョコを見ながら、ふと思います。
そういえば、しまなみ海道の島々には、ワインだけじゃなく、日本酒やリキュールや、いろんな酒があるって、どこかで聞いたことがあったな、と。
だったら、このチョコは、その時まで大事に取っておこう。
こうして、酒探訪が始まった
向島ではワインに出会えなかった。
でもそのおかげで、島ごとの酒を探す旅が始まりました。
次の島では、日本酒かもしれない。
また別の島では、レモンのお酒かもしれない。
どんな酒に出会うかは、その島を歩いてみないとわからない。
こうして、のぶるさんの「しまなみ海道 酒探訪」は、向島の静かな海に見送られながら、次の島へと向かうのでした。





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